2012年1月15日日曜日

YFT 2011 : Takashi Makino

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2011年

"冬"名古屋
→ ホット紹興酒
3月末日までに新作映画を仕上げなければならないという厳しい状況の中、
美術家の石田尚志さんと懸命に創った
超抽象映画「光の絵巻」の展示の為に名古屋に行った時、
ものすごい雪が降りました。
展示の仕込みをしながら、ちょっと一息なんて言って外に煙草を吸いに出かけた時に、
勢い余って久しぶりに雪だるまを制作しました。(写真①)
仕込みが一段落して、ちょっとお腹が空いたなんて言って商店街を歩いていると、
あまりの吹雪にやられてしまい、
逃げ込んだ中華料理屋で飲んだ紹興酒のホットは、
骨の髄までしみ込む暖かさでした。
あまりに寒いときは、紹興酒のホット、これは本当に効きます。


”春”神戸
→ 子供の宇宙
自作の上映の為に、大阪へ行ったのですが、
大阪には泊まらずに神戸の友人の家に居候していました。
フラフラと散歩している時に立ち寄った古本屋「トンカ書店」にて、
河合隼雄氏著の「子供の宇宙」を200円で購入。(写真②)
いろいろあって精神的に少しまいっていた事もあるのか、
読みながら涙を流す事多数有り、胸に突き刺さる優しさ多数有り、
最近子供が産まれた友人にそのままあげてしまいました。
音楽や深層心理学の持つ最大の特質は、
答えが複数有る、
生きている人間の数だけ有るという事で、
僕は映画でそういう事が出来ると信じて今まで活動して来たんだから、
この本に出会えて良かったと、
トルコ料理を食べながら、友人のまるい眼鏡で遊びながら、
しっかりと再認識しました。


”夏”Just like a baby
→ Generator
この時期は、珍しく外で音楽が聴いてみたいような
気になっていたので、外を歩きながら
Sly & The Family Stone の"There's A Riot Goin' On" を聴いてみたりしました。
(写真③)
徹夜明けのときなどに、日向で ゴロンとして、
"Just Like a Baby" なんかを聴きながら、ときどきマスクを外してみて、
空気ってこんなに甘かったっけなんて考えたりしていました。
そんな風にとろけていると、ジムからようやく音楽が到着、
[Generator]が完成しました。



”秋”Zagreb
→ Lavender
音楽家に比べて、映像作家は行動力、イベントの企画力に欠けている
という問題を個人的にだけでも解消する為に、
単独でヨーロッパ映画上映ツアーを実行しました。
ライプツィッヒからアムステルダムを経由、
最後にはザグレブにたどり着いた(http://25fps.hr/2012/#/en)のですが、
参加した映画祭が僕にくれたラベンダーの香りの石けんが今までにかいだ事の無いような、
目覚ましく良い香りで、それ以来僕は、ラベンダー狂になりました。
東京に帰って来ても、新宿の北海道物産展に赴き、
ラベンダーの石けんやクリーム等を購入してしまうほどです。


再び、"冬"London
→ HAXAN
10年ぶりにロンドンに映画の上映で行ける事になり、
ICA(Institute of Contemporary Arts)に行きました。
上映も楽しかったのですが、最高だったのは、
イギリスを代表する映画作家BenRiversがエールを入れて
何時間もかけて作ってくれた[Makino Pie]でした。
肉を煮込む時、ビールを入れるなんてさすがはイギリス、
これは間違いなくマイ・フェイバリットです。(写真④)

また、僕がロンドンから発った直後に、
Cafe OtoではGHÉDALIATAZARTÈSという奇異な音楽家が、
世界で最初のホラー映画と呼ばれるドイツ映画 [HAXAN]
ライブで音楽をつけるというイベントが行われたそうで、
僕はそれに行けなかったのですが、
悔しさのあまりにすぐに [HAXAN]のDVDを購入、
これは間違いなく2011年に見た映画の中で最高傑作でした。
悪魔役を、監督自ら演じているというのを聞いて、
もう本当に映画監督の鏡のような人だと心から感心しました。


牧野貴(映像作家・[+]代表)